生命保険は、医療保険に次いで加入率の高い保険の一つで日本人の8割の方が加入しています。
もし、万が一の事の時にと考え、残されたご家族の為に加入されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、あなたのその生命保険本当に必要でしょうか?
結論から言うと、持ち家の方ならいらない方がほとんどです。
理由は2つあります。
一つは家を買う際に“団体信用生命保険”に加入しているから。
もう一つは遺族年金が支給されるから。
の2つです。
家庭の状況にもよりますが、本当にあなたの生命保険が不必要かどうかシュミレーションと制度の簡単な概要を説明しますので、是非最後まで読んでみて下さい。
【団体信用生命保険】
団体信用生命保険とは家のローンには、団体信用生命保険(団信とも言う)が強制加入である場合がほとんどです。
これは家の主が万が一死亡してしまうと、ローンが支払えなくなってしまうというリスクに備えてローンに生命保険がかけられており、もしもの場合はローン残高が全てゼロになる保険で、掛け金はローンの支払い額に組み込まれています。
なので実は、家を購入した時点でローン残高の保険金の生命保険に加入しているのと全く同じ事なのです。
【遺族年金】
年金と言えば65歳からもらえるいわゆる“老齢年金”のイメージが強いですが、実は生命保険の要素も兼ね備えられていて、死亡された方と生計を共にされていた家族には毎月遺族年金が支払われます。
しかも、サラリーマンの方は遺族基礎年金と遺族厚生年金という二つの年金がもらえ、子供がいると更に年金額が加算されます。
つまり、サラリーマンで持ち家を持っている方の場合、生命保険に加入しなくてもすでに2つの生命保険に加入しているのと同じ事なのです。
では、実際亡くなられた場合、今の生活がどれだけ変わってくるのか一般的な家庭を例にみてみましょう。
父 年収400万円 母 年収100万円 子供2人(7歳、4歳)
ローン支払い月額9万円の家庭の1年の収支
現在 | 父 死亡時 | |
収入 | ||
父の収入(税引き後) | 330万円 | 0 |
母の収入(税引き後) | 83万円 | 83万円 |
遺族基礎年金 | 0 | 78万円 |
遺族厚生年金(平均年収300万として) | 0 | 31万円 |
子(児童手当)+(遺族基礎年金) | 12万円 | 34万円 |
子(児童手当)+(遺族基礎年金) | 12万円 | 34万円 |
支出 | ||
住宅ローン(月9万円) | -108万円 | 0 |
父小遣い生活費等(月7万円) | -84万円 | 0 |
収入合計 | 245万円 | 260万円 |
何と、父が死亡した後の方が収入が増える結果になりました。
この結果を見れば、万が一父が死亡した場合にでも今と同じ水準の生活が出来そうですね。
人生100年時代と言われる昨今、万が一の低い確率の為に生命保険を何十年も掛け続けるのであれば、その保険料を貯蓄に回しておく方が賢い選択と言えそうです。