チャージ式プリペイドカード、「Kyash(キャッシュ)」。アプリから簡単に申し込める点や、ポイント還元率の高さから人気を集めています。
そのKyashが2020年4月7日より、Apple Payに対応することになりました。SuicaやiD、QUICPay対応の店舗でタッチ決済ができるようになるので、買い物にはスマホさえあればOK。とても便利になります。
そこでこの記事では、Kyashを使うメリットや簡単な使い方、登録方法などを紹介します。クレジットカード選びに悩んでいる方や、キャッシュレス還元を受けたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
Kyashとは?利便性を追求し、変化し続けるサービス
Kyashは元々、個人間で送金するためのアプリとして誕生し、友人同士での割り勘や送金に利用されていました。
しかしユーザーの声を巧みに汲み取り、2%キャッシュバック施策を経て、現在のポイント制度やリアルカードの発行などを実現。2018年10月にGoogle Payに対応し、最近では2020年4月より新しいKyash Cardも登場するなど、常に進化し続けています。
Kyashは事前にお金をチャージして利用するプリペイドカードで、VISAカードの加盟店で使用できます。VISAは世界一加盟店が多いので、一枚持っているだけで重宝しますよ。
Kyashはなぜ人気?その仕組みを解説
Kyashが人気を集める大きな理由のひとつは、多くのポイントを受け取れるからです。その仕組はどうなっているのでしょうか?
Kyashはプリペイドカードなので、単独だとただの何も入っていないカードです。だからお金をチャージして利用する必要があり、そのチャージ方法としてクレジットカードやデビットカードを設定するのが重要です。
例えば還元率1%の楽天カードを利用して、同じく還元率1%のKyashに1万円をチャージして全額を使ったとき、もらえるポイントは以下のようになります。
楽天カードからKyashへ1万円分チャージ:1万円×1%=100円分の楽天ポイントがつく
Kyashを1万円分使う:1万円×1%=100円分のKyashポイントがつく
つまり合計で2%分のポイントが受け取れるわけです。このように1回分の決済で複数のカードや仕組みからポイントを受け取ることを、ポイントの二重取りと言います。
さらに2019年10月から2020年6月末までは、キャッシュレス決済を利用すると2%もしくは5%の還元を受けられる店舗があります。もし5%の対象店舗で利用すれば、合計で7%の還元を受けられます。
ポイント還元率7%はなかなか見ない高還元率なので、今キャッシュレスを使わない手はないですよね!
Kyashは3種類。Apple Pay対応などスペック比較
2020年4月現在、Kyashは3種類のカードが発行されています。その名称と概要は次の通りです。
Kyash Card (2020年4月発行開始) |
Kyash Card Lite | Kyash Card Virtual | |
---|---|---|---|
ポイント還元率 | 1.0% | 0.5% (2020年5月〜) |
0.5% |
発行手数料 | 900円 | 300円 | 0円 |
1回当たりの利用限度額 | 30万円 | 5万円 (1回24時間当たり) |
3万円 (1回24時間当たり) ※本人認証なし:5千円 |
1ヶ月当たりの利用限度額 | 100万円 | 12万円 | 12万円 ※本人認証なし:2万円 |
1ヶ月あたりのポイント付与対象額 | 12万円 | 12万円 | 12万円 |
決済時 | 暗証番号 | サイン | — |
国内での決済 | ◯ | ◯ | オンラインのみ |
海外での決済 | ◯ | オンラインのみ | オンラインのみ |
Apple Pay Google Pay |
◯ | ◯ | ◯ |
VISAタッチ決済 | ◯ | ☓ | ☓ |
本人確認書類 | 必要 | 不要 | 不要 |
Kyash CardはICチップ内蔵で暗証番号決済も可能な、通常のクレジットカードに近いカードです。
初期費用で900円かかりますが、9万円分使えば元が取れます。利用限度額が上がり、海外でも使用できるようになったので、より本格的に利用したい方におすすめです。
Kyash Card Liteは元々1%還元でしたが、Kyash Cardの登場によりポイント還元率が0.5%に改悪されています。ただ300円で作成できるので、試しに使ってみたい方には手に取りやすいでしょう。
Kyash Card Virtualはスマホで利用できるバーチャルカードです。オンラインストアで利用したい方向けの簡易サービスといった位置づけです。
Kyashのチャージ方法。いずれもキャッシュレス還元の対象
Kyashにお金をチャージする方法は4つあります。いずれもKyashから簡単に手続き可能です。
・クレジットカード、デビットカードからチャージ
・コンビニでのチャージ
・セブン銀行ATMでのチャージ
・銀行ATM(ペイジー)でのチャージ
よりお得なチャージ方法は、クレジットカードやデビットカードからのチャージです。オートチャージ設定をすれば、毎回チャージする手間も省けます。
もしカード類を持っていなかったり、一時的に利用できなかったりしても、コンビニや銀行ATMなどから現金でチャージ可能。現金派の方でも抵抗感少なく利用できますね。
Kyashを使うメリット3選。Apple Pay以外の魅力も満載
Kyashにはさまざまな魅力がありますが、中でも大きなメリットが3つあります。
①ポイントの二重取りが簡単。キャッシュレス還元も受けられる
Kyashに他のクレジットカード類からチャージすれば、クレジットカードのポイントとKyashのポイントの両方を貯めることができます。このようにポイント二重取りが簡単に行えるので、実質1%を超えるポイントが貯められるのです。
また2020年6月末までは、5%もしくは2%キャッシュレス還元も受けられるので、さらにお得感が増しますね。
Kyashを使うと、店舗での売上確定次第すぐにポイント付与されます。
実店舗だと3〜5日後、オンラインでの買い物なら3〜7日後が目安です。クレジットカードのポイント還元は月に1回なので、それよりもこまめで早いのが特徴です。
Kyashポイント数はアプリのホーム画面で確認でき、いつでもKyash残高にチャージできます。残高がなくなったときにポイントチャージすれば、ポイントだけで買い物が楽しめますよ。
②作成時の審査なし!簡単に作成可能
一般的にクレジットカードを作成するときには審査があり、年齢や年収などの条件を満たさないとカードが作成できません。
しかしKyashはプリペイドカードなので、誰でも作成可能です。
また申し込む際も、アプリから簡単に手続きできます。他のクレジットカードのようにたくさんの情報を入力したり、郵送でやり取りしたりする必要がないので、利用までのハードルが低いのもメリットです。
③利用限度額の調整やセキュリティロックなど細かい設定が可能
キャッシュレスで気をつけたいことのひとつが、カードの使いすぎです。クレジットカードや電子決済の後払い分を支払おうと思ったとき、その利用額の多さに驚いたことのある人もいるのではないでしょうか。
この使いすぎを防ぐために、Kyashには利用限度額の制限機能が設けられています。アプリ上でいつでも簡単に設定できるので、無理なく資金管理をして、無駄な出費を抑えられるのが魅力です。
また不正利用を防ぐため、アプリからカードを一時的にロックして使えないようにすることもできます。万が一紛失した際や長期間使用しない際は、ロックしておくと安心ですね。
KyashがApple Payに対応!できるようになったこと
Apple Payは、iPhoneの「ウォレット」にクレジットカード類を登録しておくだけで、スマホひとつで決済できるサービスのことです。
KyashがApple Payに対応したことで、可能になったことが主に2つあります。
カードレスでショッピングできる
一番のメリットは、スマホさえあれば買い物ができるようになったことです。今までKyashを使うときはリアルカードを持ち歩く必要がありましたが、それが不要になります。
万が一スマホを紛失したときには外部から使用停止できるので、セキュリティも万全。利便性と安心感を兼ね備えた機能だと言えるでしょう。
iPhoneユーザーもタッチ決済可能に
これまでKyashはGoogle Payだけに対応していたので、Androidユーザーだけがタッチ決済を利用できましたが、これからはiPhoneユーザーもタッチ決済で簡単にリ支払えるようになります。
タッチ決済の利点は、レジで機械にスマホをかざすだけで決済が完了し、暗証番号の入力やサインをする手間も省けること。迅速に会計を終わらせることができますね。
Kyashを使う際の注意点・デメリット3選
Kyashを利用する際の注意点は、強いて言えば3つあります。
利用上限額の低さに注意
Kyash Card Liteは初期費用が300円、Kyash Card Virtualは無料で作成可能と、手軽に利用しやすくなっています。しかしその利用上限額は1回あたり5万円もしくは3万円なので、大きな買い物をするときには不向きです。
生活にかかるお金をなるべくKyashで支払うなら、初期費用900円を負担してでもKyash Cardを作成するのがおすすめです。1回の利用上限額は30万円なので、ほぼ制限なく使えて便利でしょう。
Kyashポイント付与の対象額は、月間12万円まで
Kyashポイントが付与されるのは、すべてのカード共通で「ひと月当たり12万円分まで」に制限されています。元々月の利用限度額が12万円までのKyash Card LiteとKyash Card Virtualユーザーは気にする必要はありません。
一方Kyash Cardユーザーはひと月当たり100万円までカード決済できます。ところが100万円分を使ったとしても、Kyashポイントがつくのは12万円まで。もし12万円を超えて利用する場合は、他のクレジットカードで代用してもいいかもしれないですね。
突然のスマホ充電切れに注意
Apple Payに対応したことで、タッチ決済に一本化する人も増えると思います。その場合はスマホの充電切れに注意しましょう。
もしスマホの電源が入らなかったら買い物ができなくなってしまうので、万が一のときのためにカードを1枚持ち歩いていた方が安心かもしれません。
Kyashの登録方法、流れ
ではKyashを作成する手順を簡単に説明します。カードの種類によって操作が若干異なりますが、大まかな流れは次の遠いです。
①Kyashアプリをダウンロードして会員登録
まず自分のスマホにKyashアプリをダウンロードします。そしてアプリ上で簡単な会員登録を行います。
②Kyashに申し込む
アプリ上で「カードに申し込む」というボタンを押すと、カード申し込み画面に移行します。各種個人情報とカード券面の選択などが終われば、申し込み完了です。Kyash Cardを申し込む方は、本人確認書類の登録も必要です。確認書類を手元に用意しておきましょう。
③カードが郵送されたら有効化する
郵送でリアルカードが届いたら、アプリのウォレット画面やアカウント画面から「Kyash Card有効化」をタップします。
カード裏面にある3桁のセキュリティコードなどを入力したら、有効化完了。すぐにカードが使えるようになりますよ。
Kyashはポイント還元率や使い勝手の良さが魅力。Apple Payでタッチ決済も楽しもう
Kyashはチャージ式のプリペイドカードなので、一見クレジットカードよりも手間がかかるように見えるかもしれません。しかし審査なしで簡単に作成できて、ポイント二重取りも可能な、とても便利なカードなのです。
これまで現金派だった方や、今使っているクレジットカードのポイント還元率が物足りない方など、あらゆる人におすすめできるカードだと感じます。
Google Payに加えてApple Payにも対応したことで、さらに使い勝手がよくなりました。タッチ決済の手軽さは一度体験したら手放せなくなりますよ。
ぜひ一度アプリをダウンロードして、Kyashの詳細をチェックしてみてくださいね。