現在、勢いのあるデビットカードは若者だけでなく、幅広い年齢層で利用者が拡大中です!
更に、デビットカードには国際ブランドのVISAやJCBも付属するため、国内に留まらず海外でも使える優れものとして大いに役立ちます。
しかし、ここで多くの方を悩ませるのが、海外のデビットカードの使い方です。
海外のどの店舗で使えるのか?急に現金が必要になった時、キャッシングはどうすれば良いのか?などなど、もしかしたら海外で立ち往生するかもしれません。
あなたが海外で恥をかかないために、今から海外のデビットカードの使い方を解説していきます。
使い方はもちろん、キャッシングの方法から海外旅行傷害保険が付属したカード、そして緊急事態に陥った際の対処法も一挙紹介。
これを読めば、あなたの疑問を解消することでしょう。
海外でデビットカードは使えるの?見分けるポイントは?
海外でデビットカードは使えるの?
結論を先に述べますと、海外でデビットカードは使えます。
その理由として、デビットカードでは「国際ブランド」が付属されているからです。
国際ブランドとは、VISAやJCB、Masterといったブランドを指しており、クレジットカードだけでなくデビットカードでも付属しています。
(デビットカードでは現在「VISA」「JCB」どちらかの国際ブランドが付属します)
国際ブランドは基本的に、デビットカード表面に記載されており、上図のように配置されています。
もし国際ブランドの表記があれば、まず海外で使えないことはないでしょう。
デビットカードが使える店舗は?海外で見分けるポイントは?
次に、海外でデビットカードを使うには、使える店舗を見分けなければいけません。
その見分け方と言うのが、店頭に表示されている国際ブランドのマークです。
例えば、あなたが訪れた「Aショップ」に国際ブランドのVISAマークだけあったとしましょう。
この場合、VISAが付属されているデビットカードなら良いですが、JCBでは利用できません。
その反対でVISAが明記されておらず、JCBがあれば、JCBが付属されるデビットカードの利用が可能になるのです。
海外の店舗では、入口、またはレジ前にどの国際ブランドが利用できるか、国際ブランドのマークが表示されていますので、デビットカードを利用するなら必ず確認しましょう。
J-Debitのデビットカードに注意!海外では利用不可能
ゆうちょ銀行が発行するデビットカードのように、一部には国際ブランドではなく「J-Debit」が付属するカードがあります。
そもそも、J-Debitとは銀行が発行するキャッシュカードを、ショッピングやレストランでそのまま利用できるサービスを指します。
ですが、国際ブランドのVISA・JCBと比較すると利用できる店舗は雲泥の差です。
日本国内で利用できる店舗も少なく、まして海外では使えないものと思いましょう。
もし、あなたが海外でデビットカードを使いたいなら、J-Debitは止め、VISAかJCBが付帯したカードを選びましょう。
海外の現金引き出しもデビットカードにお任せ!キャッシング&使い方紹介
海外で現金を引き出したい!デビットカードでできる?
海外でもし、現金が必要になった時もデビットカード1枚あれば安心です。
実は、デビットカードがあれば一部を除いて、海外ATMで自分の銀行口座にある日本円を外貨にして引き出せます。
面倒な作業を一切必要とせず、出発前に現金を銀行口座に入れておくだけです。
後は、現地で必要になった時、ATMで引き出せば両替屋をわざわざ探さなくとも現地通貨を入手できます。
海外で現金が必要になっても、デビットカードがあれば慌てることなく簡単に外貨を入手できますよ。
デビットカードで借入はできる?
クレジットカードの場合、海外ATMより現金を引き出さずあえて「借入」を選ぶケースがあります。
理由として、カード利用手数料やATM利用手数料を考えると、借入した際に発生する金利の方が安い時があるからです。
ではデビットカードはできるのか?答えはNOです!デビットカードで借入はできません!
クレジットカードは審査を行い、会員を信用してお金を後払いにしています。審査が無いデビットカードでは、借入ができず残念ながら引き出しのみ利用できます。
そのため、海外に出発する前に銀行口座にあらかじめ、お金を用意しておきましょう。
デビットカードで海外ATM利用時「手数料」に注意
海外でデビットカードを利用し、お金を無料で引き出せるほど甘い話はありません。
実は海外ATMを利用する際、手数料に注意が必要です。
例えば、イオン銀行が発行する「イオンデビットカード」では、利用手数料として「220円」と海外取引手数料として「1.6%」徴収されます。
これはイオンデビットカードであり、他のデビットカードにも各種手数料が発生します。
例えば他のデビットカードの手数料を見ていくと下記のように変化します。
→海外ATM出金手数料なし。ただし、ATM利用料、国際ブランドが指定するレートに、海外利用にかかるコストとして、3.024%を加えた金額が手数料として引かれます
→海外ATM出金手数料108円発生。その他にもATM利用手数料、Visaの定める為替レートに海外事務手数料3.0%を加えた金額が手数料として引かれます
→海外ATMで出金不可能
→海外ATM出金手数料なし。ただし、ATM利用料、国際ブランドが指定するレートに、海外利用にかかるコストとして、3.02%を加えた金額が手数料として引かれます
このように、海外ATMで手軽に自分の銀行口座に入っている日本円を外貨にして引き出せますが、その分、手数料が発生しますので注意しましょう。
海外ATMで気を付けたいデビットカードの注意点とは?
海外ATMは、日本国内のATMのように安全とはいきません。そのため、これより紹介する海外ATMの注意点をしっかり覚えておきましょう。
・海外でATMを利用する際はなるべく、人通りの多いところで行う
・暗証番号を他人に見られないようにする。また、背後に不審な方がいれば即座に止めて違うATMを利用しましょう
・海外ATMではセキュリティ上、時間経過でカード・現金が吸い込まれます。また回収が遅れると第三者に盗まれる危険性がありますので、早めに回収しましょう。
以上のように注意点がいくつかありますので、海外ATM利用時には気を付けましょう。
海外旅行の必需品?海外旅行傷害保険付きのデビットカードは見逃せない!
デビットカードの海外旅行保険とは?なぜおすすめなのか?
現在、数多くのクレジットカードにも付帯する「海外旅行所外保険」
もし、デビットカードにも海外旅行傷害保険があると、もしもの時に安心です。
理由として、これより紹介する海外で治療や手術を受ける時の金額をカバーしてくれるからです。
上記を見て分かるように、日本と比べて海外の初診料や治療費、入院費は非常に高額です。
もし保険がないと、多額の費用を自費で負担しなければなりません。
ですが、デビットカードに海外旅行傷害保険が付帯し、なおかつ補償金額も多ければ万一、海外で病気や怪我になっても安心できるのです。
海外旅行傷害保険が付帯したデビットカードとは?
では、海外旅行傷害保険が付帯したデビットカードはどれになるのか?一例として付帯したデビットカードを紹介していきましょう。
●Financial Pass Visaデビットカード(スルガ銀行)
このように、発行手数料や年会費共に無料ながら、充実の海外旅行傷害保険が付帯しています。
もし、海外旅行や海外出張に行くなら、海外旅行傷害保険が付帯するデビットカードを所有しましょう。
盗難&紛失時の不正利用補償やショッピング保険も見逃せません
もう1つ。保険分野で見逃せないのが「不正利用時の補償」と「ショッピング保険」です。
日本国内と比べ海外の治安は、お世辞にも良いとは言えません。
いつ、あなたのデビットカードが狙われているか分かりませんし、購入した商品を盗まれることもあるのです。
そんな時、保証があるデビットカードであれば安心です。
例えばSMBCデビットカードですと、カスタマーセンターに届け出があった日から60日前にさかのぼり、年間100万円まで補償します。
ショッピング保険ですと、先ほど紹介したみずほ銀行JCBデビットカードの場合、購入してから90日間、年間100万円まで補償してくれるのです。
とはいえ、全てのデビットカードに不正利用時の補償やショッピング保険が付帯していませんので、できれば2枚持ちが安心です。
海外でデビットカードは使い辛い?ホテル&レンタカーに要注意
海外ホテルでデビットカードが使い辛い?理由はデポジットにあり!
海外のホテルに宿泊する際、必ずと言って良いほど宿泊料金とは別に「デポジット」を求められます。
デポジットとは、ホテル予約時に含まれていないルームサービスや食事代などを支払う保証として、ホテルに「預かり金」として預けることを指します。
つまり、ホテルへチェックインする時、ホテル代の他にデポジットも一緒に支払わなければいけません。
もし、ルームサービスや食事代を利用しなければ、追加料金は一切発生せずにあなたの手元に戻りますし、予約時に含まれていないサービスや食事をすると、デポジットより引かれます。
クレジットカードであれば提示することで、クレジットカードがデポジット代わりになるため別途、現金を用意する必要が無いのです。
もし予約時に含まれていないサービスを利用しても、デポジットとして預けたクレジットカード(殆どの場合、クレジットカードをコピーされます)より精算されますので、デポジットとして現金を支払う必要もありません。
そうなると、デビットカードもクレジットカードと一緒!と思いたいところですが、勝手が少々異なります。
デビットカードの場合、宿泊費と一緒にホテルが定めるデポジットも一緒に精算されます。
クレジットカードのようにホテル代のみ精算とはいかず、先に両方共に支払いますので、銀行口座にホテル代+デポジット代も用意しなければならないのです。
またデポジットとして収めたお金の返却にも時間がかかり、楽天銀行デビットカードですと数日~2週間程度かかります。
デビットカード×デポジットのシステムを事前に理解していないと、本番時に驚きますので、上記のシステムを覚えておきましょう。
海外レンタカーはデビットカードに厳しい?
海外ではホテルだけでなく、レンタカーにもデポジットを求められるケースが多いです。
というのも、レンタカー予約時に含まれていないサービスを利用する。そして万一、レンタカーで事故や何かにぶつかり損傷させた、または車内を汚した際に支払うクリーニング代などを、デポジットより精算するからです。
クレジットカードなら、ホテル同様、提示するだけでデポジット代わりになりますが、ここでもデビットカードは「レンタカー代+デポジット代」両方を精算しなければいけません。
したがって、ホテルやレンタカーなど「デポジット」を求められる場所に足を運ぶ際には、日本から出発前に多めに銀行口座へお金を入れておきましょう。
海外デビットカードで緊急事態!盗難・紛失&再発行にはどうすれば良い?
海外でデビットカードを紛失・盗難されたらどうすれば良い?
もし、海外でデビットカードを紛失・盗難されましたら、速やかに発行会社のカスタマーセンター、または紛失・盗難専用ダイヤルに連絡し「利用停止」をお願いしましょう。
利用停止をお願いすることで、盗難・紛失したデビットカードを第三者に利用させない、または利用拡大を防げます。
少しでも連絡が遅れると、あなたの銀行口座にあるお金が第三者に悪用されますので、気づいた時点で連絡しましょう。
海外からデビットカードの再発行は可能?
海外でデビットカードの利用停止をしたのは良いものの、デビットカードが手元にありません。
日本国内なら問い合わせれば再発行できますが、海外から果たしてデビットカードの再発行はできるのでしょうか?
答えは、できるところとできない発行会社があります。
例えば発行できるデビットカードとして、一例を挙げると「楽天銀行ゴールドデビットカード(VISA)」があります。
・楽天銀行ゴールドデビットカード(VISA):海外緊急再発行サービスを利用すれば無料で仮カードが発行できます。その上、緊急で現金を届けてくれるサービスあり
ただ、全てのデビットカードで海外にいながら再発行することはできませんので、万一の事態に備えて2枚持ちを検討してみると良いでしょう。
海外はデビットカード・クレジットカードどちらがおすすめ?
海外で利用できるデビットカードの優れたポイントとは?
海外で利用できるデビットカードの優れたポイントは主に2つあります。
1つは、海外で利用した際に即、銀行口座より引き落としされることです。
アプリと連動されているなら、利用履歴もすぐに確認できますので、海外旅行で羽を伸ばし過ぎて使いすぎる心配がありません。
そしてもう1つ決済時に、決済当時のレートが適用されることです。
例えばあなたが、500ドルの買物をしたとしましょう。
●デビットカード
日本円:100円⇔米ドル:1ドル
→デビットカードは決済当日のレートが適用されます。当日500ドル引き出したので、本来であれば5万円が銀行口座より引き出されます。
●クレジットカード
決済当日:日本円:100円⇔米ドル:1ドル
利用履歴が届いた日:日本円:110円⇔米ドル:1ドル
→クレジットカードは発行会社に「利用履歴が届いた日」のレートで清算します。もしレートが円安に進むと、本来5万円のところ「5万5000円」引き出されます
このように、レートが変化することでクレジットカードは買い物代金以上のお金を徴収されるのです。
その点、デビットカードは当日のレートで判断されるため、無駄な料金を支払うことがありません。
その上、海外ATMでキャッシュカードとして現地通貨を下せるのも、優れたポイントと言えるでしょう。
クレジットカードは使いやすい!海外のメリットとは?
反対に、クレジットカードのメリットを見ていきますと、大きく分けて5つのメリットがあります。
・ホテルやレンタカーのデポジットで、デポジット分を支払う必要がない
・年会費無料のクレジットカードも海外旅行傷害保険や不正利用時の補償、ショッピング保険が多く付帯している
・現金が必要になった時、限度額の範囲内で借入ができる
※ただし一部クレジットカードにはキャッシュカード機能を備えたクレジットカードもあります。
・クレジットカードによってデビットカード以上のポイントやキャッシュバック、またはJCBカードの「ハワイ特典」のように海外ならではの特典や優待がある
・一部のクレジットカードに「空港ラウンジサービス」「手荷物無料配達」「送迎」などのサービスが含まれている
この他にも数えきれないメリットがありますが、その中でも特にメリットと思える部分を抜粋して紹介しました
海外でデビットカード・クレジットカードに向いている方は?
デビットカード・クレジットカード、双方共に優れたカードであるのは変わりません。
私見ですが、それぞれのカードに向いている方は、以下の方々と思われます。
デビットカード:ショッピング利用が中心で為替レートによる無駄なお金を支払いたくない。そして海外ATMで現金を引き出したい方
クレジットカード:ショッピングも利用でき、なおかつ各種保険の充実・デポジット・優待や特典などを重視する方
デビットカード・クレジットカード共に、メリットやデメリットはありますので、これまで紹介してきたことを加味してどちらかを選択しましょう。
7 海外でデビットカードを使うときの困ったを解決|Q&Aコーナー
海外ATMからデビットカードを利用し、銀行口座から現地通貨を引き出せますか?
デビットカードの多くは、海外ATMから自分の銀行口座より現金を引き出すことができます。
その上、わざわざ両替屋にいかなくとも海外ATMより「現地通貨」として引き出せますので、引き出した後すぐに利用できるのも魅力的です。
ただし、引き出す際、各種手数料が発生しますので気を付けましょう。
所有するデビットカードが海外ATMで利用できるかどうか?見分ける方法を教えてください
あなたが所有するデビットカードが、海外ATMに対応しているかどうか見分けるには「国際ブランドのマーク」を確認しましょう。
もし、あなたの所有するデビットカードの国際ブランドが「VISA」なら「VISA」または「PLUS」マークがあれば利用可能。
JCBなら「JCB」または「Cirrus」のマークがあればOKです。
もしない場合は残念ながら利用できませんので、別のATMを探しましょう。
海外ATMを使っていたら、デビットカード・現金が吸い込まれました。どうすれば良いですか?
海外に限らずATMでは長時間、デビットカードや現金を受け取りませんとセキュリティのため回収されます。
その場合、絶対にATMから離れず、ATMに記載されている番号に電話しましょう。
もし、ATMに記載されている会社の営業時間外で繋がらない場合は、デビットカードを発行した会社に連絡しましょう。
そして、吸い込まれたデビットカードが第三者に悪用されないよう、利用停止にして後日、再発行手続きすることをおすすめします。
まとめ
デビットカードは国際ブランドの「VISA」や「JCB」が付属しているため、海外でもクレジットカードと同様に利用できます。
所々、クレジットカードの方が良い部分もありますが、審査や面倒な申し込みを行わず手軽に入手できるカードとしては、非常に使い勝手の良さを発揮します。
あなたがもし、海外旅行や海外出張に行く際は、お供としてデビットカードを所有してみてはいかがでしょうか?