ETC車載器の取り付け徹底解説!取り付け時のポイントも紹介!
高速道路のETCレーンを活用するには、ETCカードの他にETC車載器が必要です。しかし、ETC車載器は様々な種類がありますし、何より取り付け方法も分からないと思われます。
これより、ETC車載器の種類、費用や料金、自分でETC車載器の取り付け方法、安く手に入れる方法まで徹底紹介していきます。
ETC車載器の種類
2ピースタイプ
初めに紹介するのは、もっともETC車載器の中でポピュラーな「2ピースタイプ」です。2ピースタイプの車載器は、料金所との無線交信に使用するアンテナ、そしてETCカードを入れる部分を一体化した車載器を指します。設置する場合、無線交信ができるよう、障害物がない場所に設置する必要があります。
他のタイプと異なり、2ピースタイプは一体化されているため、価格も安価で設置が簡単、そしてスペースを必要としないメリットがあるのです。その上、ETCカードを取り出しやすいメリットもあるため、初めてETC車載器を取り付ける方に、おすすめできる一品です。
とはいえ、先にも述べたように、アンテナが一体化されているため、電波障害が発生しないためにも車内の目立つ場所に設置しなければいけません。すると、外から窓越しに車載器を見つけられ、盗難される危険性が出てきます。
しかし、安価にでき、なおかつ手軽に設置できるため内観を気にしない、または長期間ETCカードを挿入せず小まめに回収している場合はおすすめできます。
3ピースタイプ
次に3ピースタイプを見ていきましょう。
3ピースタイプとは、料金所と無線交信をするアンテナと、ETC車載器が別になっているものを指します。設置方法の例として、アンテナは運転席近く、またはバックミラーの裏側。そして車載器はダッシュボードの中等の見えにくい場所に設置できます。
3ピースタイプを設置するメリットとして「内観を損なわない」「外部からETC車載器が見えない」この2点が挙げられます。2ピースタイプのように、ETCカードを入れる車載器を目立つ場所に置かなくとも、アンテナさえ反応する場所に設置されていればOKです。これにより、内観をスッキリさせると共にETCカードの盗難を防ぐ、セキュリティ効果も出てくるのです。
デメリットを挙げるなら、2ピースタイプよりも価格は少し高くなりますし、アンテナが増えるため設置作業が少々複雑になります。けれど、車内の景観を崩すことはありませんし、何よりセキュリティが向上します。
ETC車載器の設置に慣れている、または設置を専門業者にお願いするなら3ピースタイプがおすすめです。
ビルトインタイプ
最後に紹介するETC車載器の種類は、ビルトインタイプです。
ビルトインタイプとは、自動車本体にETC車載器を一体化させることを指します。これは、自動車を新車で購入する時に「有料オプション」として利用する際にビルトインタイプを選択可能です。
これにより、自動車にふさわしい純正のETC車載器が搭載されるため、社外品のよりもスッキリします。その上、新車と同様に長期保証の対象になることもありますので、購入・設置後に壊れた場合にも安心です。
ですが、注意点としてビルトインタイプのETC車載器は、新車購入時のみ適用されます。また、新車であっても自動車自体にビルトインのスペースがなければ、設置することはできませんので注意しましょう。
車載器の取り付けはどこで行える?
車用品店&ディーラーで取り付け可能
もし自分で、ETC車載器を取り付けないなら、オートバックス・イエローハット等の「車用品店」または各メーカーの「ディーラー」に足を運びましょう。
車用品店で行うメリットは主に2つです。
まず、ETC車載器の購入費用に「取り付け費用」「セットアップ料金」が一緒に含まれていることがあるからです。もし含まれていれば、提示されている金額以上の料金を請求されないため「工賃は?」「セットアップ料金は?」と、費用の面で悩むことはなくなります。
次に様々なETC車載器を見ることができます。ディーラーの場合、店舗ごとに販売するものが決まっているため、種類が少ないところがデメリットです。
一方、車用品店であれば各メーカーが販売しているETC車載器を、実物で確認でき、なおかつ比較することもできます。
とはいえ、ディーラーでの取り付けも悪いことばかりではありません。馴染みのディーラーがあれば、取り付けを安くしてもらえる、またはサービスしてくれることもあります。そして仲の良い営業マンがいれば、型落ちのビルトインタイプのETC車載器を、探してくれることもあるのです。
よって、特に馴染みのディーラーが無い、または特にこだわりがなければ、車用品店にお任せすることをおすすめします。もし馴染みのディーラー・仲の良い営業マンがいれば、ディーラーで相談してみましょう。
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ETC車載器の取り付け費用・料金は?
ETC車載器の取り付け費用は、店舗ごとに異なるものの平均、5,000円前後を考えておきましょう。ただし、外車や他店で購入したETC車載器の取り付けをお願いする場合、割増料金を請求されることがあります。その場合、事前に取り付けをお願いする車用品店・ディーラーに相談してみましょう。
キャンペーンを利用しましょう
ETC車載器を取り付ける時、もしセットアップまで行うなら「ETC普及促進キャンペーン」を利用しましょう。このキャンペーンは「ITS-TEA(一般財団法人ITSサービス高度化機構)」が行っているキャンペーンです。
ETC車載器の助成金、キャンペーン情報はこちら。車載器を実質無料にする方法も!
「普及促進」のマークがある店舗で、ETCセットアップを行いますと、セットアップ料金から500円還元されます。よって、通常セットアップに発生していた3,000円前後の金額から500円、安くなるのでもし、セットアップが完了していないなら、活用してみましょう。
ETC車載器の取り付けを自分で行ってみましょう
取り付け時に用意するもの
・ETC車載器
・分岐用の配線ケーブル
・絶縁手袋(バッテリーを触りますので必ず用意しましょう)
・スパナ(バッテリーからマイナス側を外す。アース線を繋ぐ際に必要)
・両面テープ(ETC車載器を設置する際に必要)
・内張りはがし(3ピースタイプのアンテナ設置時にコードをAピラーに入れる際に必要。またはオーディオ周辺の樹脂剥がしにも活躍します)
ETC車載器の取り付け方紹介
ここからは、掲載する動画をもとにETC車載器の取り付け方を紹介していきます。
ETC車載器をどこに置くか?また、ケーブルの配線位置の目安を決める
初めに行うことは、ETC車載器の設置位置及び、ケーブルの配線位置の目安を決めることです。事前に設置位置を決めることで、ケーブルをどのように配線すれば良いか?また、どのぐらいの長さが必要か?等を把握できます。
ただし、3ピースタイプのアンテナを設置する場合は下記のように決まりがあります。
○フロントガラスにアンテナを設置する場合
・アンテナの設置高さは地上2m以下にする。
・フロントガラスのアンテナ設置面が、ダッシュボードの水平部分を基準に20度~60度以内に収める。無理な場合はダッシュボードへ設置。
・貼付面は「ETCロゴ」または「LEDユニット」が車内に向くよう設置する。
○ダッシュボードへ設置する場合
・車両中心位置より50cm以内の場所に設置。
・フロントガラスからダッシュボードまでの距離は10cm以上にする。
・アンテナの傾きは左右で0±10度、ダッシュボードの傾きは前方へ0~30度以内に収める。
・貼付面は「ETCロゴ」または「LEDユニット」がない方を上にして貼り付ける。
上記のポイントを踏まえ、設置位置を決めましょう。
バッテリーのマイナス側のケーブルを外しておく
ETC車載器・アンテナの位置の目安を決めて、早速作業へ入りたい気持ちはわかりますが、1点忘れてはいませんか?作業の前には、自動車の「バッテリー」の「マイナス」を外しておきましょう。これにより、あなたが作業中に感電することを防ぐと共に、自動車の電装系の故障を防げます。
電源を確保しましょう
今回紹介する電源の確保の仕方は「オーディオ電源」からです。こちらは、上記の動画で紹介されている方法です。オーディオを外す手間はあるものの、そこから配線を確保するだけですので、道具が揃っていれば簡単に取り付けできます。
まずオーディオを外し、オーディオが確保している電源を探します。この時、大雑把に外さず慎重に外しましょう。というのも、大雑把に外すとオーディオやオーディオを囲むパーツ類に損傷を与えるからです。
オーディオを動画のように出せましたら、電源を探します。電源をまずは取り外し、動画で紹介されている分岐用の配線ケーブルを活用します。これにより、オーディオの電源は確保された状態で、ETCの車載器にも電源が入るのです。
分岐用の配線ケーブルのアクセサリーケーブル(ケーブルによってACCと記載されています)を、車載器にも搭載されているアクセサリーケーブルに繋げて終了です。
アース線の配置を決める
電源が確保されたら、次にアース線の配置を決めましょう。アース、つまり「マイナス端子」のことを指しており、これを繋がなければETC車載器は動きません。
アースの場所は、オーディオを空けた箇所の奥にあります。しかし、車種によって配置場所が異なりますので、所有車の説明書に記載されている箇所を見つけアースを取りましょう。もし、オーディオを空けた箇所にない、または説明書を読んでも分からない場合は、ディーラーへ足を運び確認することをおすすめします。
バッテリーを戻し動作確認を行う
ここまで来れば、後は最後の動作確認をするのみです。バッテリーのところへ戻り、最初に外したマイナス側を元に戻しましょう。戻し終えたら、自動車のエンジンをスタートさせ、ETCカードを挿入します。
これで問題なければ、ETC車載器がETCカードを読み取り利用可能になります。機種によっては、音声機能で入っているかどうかを知らせるため、目安にすると良いでしょう。
オーディオを戻し配線をまとめる
全ての作業が完了しましたら、オーディオを元に戻していきましょう。外したオーディオ・周辺を覆うパネルも一緒に戻します。その際が邪魔にならないよう、まとめておくことがポイントです。
もしオーディオを外した中に、ケーブルが収まるなら結束バンド等を利用して、ケーブルを束ねて入れましょう。スペースがない場合は、邪魔にならないところへまとめておきます。最後に、初めに決めた設置位置でも反応するか、もう一度確認し、問題なければ完了です。
もし、ETC車載器を取り外す場合は、これまで接続したケーブルや端子を外していけばOKです。ただし、取り付け、外す場合も同様に、必ず作業前にはバッテリーのマイナス側を外してから行いましょう。
車載器登録番号・形式登録番号を見えるように取り付けましょう
ETC車載器の取り付けで1つ注意点を挙げるなら、車載登録番号・形式登録番号を見えるように取り付けることです。この番号は、ETCセットアップ、または再申請の時に必要です。
番号を控えているなら良いですが、もし控えずに登録番号が見えない状態にセットしたら、一度取り外す手間がかかります。できれば、ETC車載器を取り付ける場合、登録番号が見えるよう取り付けましょう。
ETC車載器を安く入手するには?
セットアップ込みを狙う
ETC車載器を安く入手するなら「ETCセットアップ込み」を狙いましょう。これは、車用品店やディーラーで販売されている商品ではなく、インターネットショッピングで購入できます。
既にETCセットアップが完了しているため、後は取り付けるだけで済みます。これにより、セットアップができる登録店が徴収する手数料を削減できるため、実店舗で購入するよりも安くできるのです。自分でETC車載器を取り付けられるなら、セットアップ込みの商品も検討しておきましょう。
車載器の中古を狙う
もし、メーカー及び年式にこだわりなければ、ETC車載器の中古を狙ってみましょう。ETC車載器の中古は、新品よりも安価に購入でき、中古パーツショップであれば数ヶ月の補償も付属します。
時には、未使用ながら新品よりも安い新古品が出てくることもあるのです。また「ETC車載器に使えるパーツを安く入手したい…」といった時にも、中古商品は大いに活躍してくれます。
「でも、ETC車載器に個人情報が詰まっているから販売できないのでは?」
と思われるかもしれませんが、ETC車載器自体に個人情報は詰まっておりません。全てETCカードの中に個人情報が含まれているため、中古での売買が可能なのです。
とはいえ、新品の車載器のように長期間の補償がありません。中には補償自体、含まれていないものもあります。中古のETC車載器を購入する場合、補償の有無を確認すること。そして補償が過ぎた・補償がない中古品を購入した場合、万一壊れたら、自己責任であることを頭に入れておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
ただ単に購入するだけでは使用できず、自分の自動車に設置して初めて利用することができます。自分で取り付けする、または外すこともできますが、少しでも不安があるなら専門業者に任せることをおすすめします。ETCカードを用意し、ETC車載器を取り付け、なおかつセットアップを完了させれば、あなたも高速道路でETCライクを楽しむことができますよ。