世界空港格付けランキングで最高の5つ星を獲得しているカタール航空。
つまり、設備とサービスが最上級!ラグジュアリーな航空会社と認めらているということ。
中東のカタールを基点に、ヨーロッパやアフリカ方面まで飛んでいて、日本発路線なら、なんと燃油サーチャージが不要!
オトクな運賃キャンペーンも頻繁に実施されていて、直行便で行くより安く行ける利点があります。
お時間がある方は、ぜひカタール経由でゴージャス旅を味わっていただきたい!
そんなカタール航空でマイルを貯める!使う!なら、実はJALやブリティッシュ・エアウェイズなんです。
そこで疑問が…。
カタール航空独自のマイレージクラブはないの?JALやブリティッシュ・エアウェイズ(以下BA)との違いは?
今回はカタール航空のマイルについて解説していきます。
カタール航空はどんな航空会社?超特別なサービスは3つ
カタール航空の魅力、それは何と言っても「Qsuite(Qスイート)」と呼ばれるビジネスクラスの最上級のおもてなしと、広々としたエコノミークラスにあります。
ビジネスクラスではファーストクラス並みにプライバシーが確保された個室が提供され、エコノミークラスも広々快適空間となっています。
また特徴は客室だけではなく、カタール航空を予約した瞬間から始まる特別な3つのサービスを利用することが可能です。
カタール航空利用者だけの特別な3つのサービスとは?
カタール航空では、カタール航空便を利用するだけ!で、他のエアラインでは見かけない豪華なサービスを利用することができます。
1. 無料でホテル手配をしてくれる!
カタール航空を利用する際、ドーハ乗り継ぎで8~24時間の長時間滞在になる場合があります。
そんな時には、カタール航空が宿泊先やホテル送迎、入国ビザ手続き、食事の手配などを、なんと無料で行ってくれます。事前リクエストまたは当日空港での申し出が必要になり、当日の空室状況によって、最終的にカタール航空が判断することにはなりますが、申し込んで損はなさそうですね!
2. 無料トランジットビザ手配&4つ星ホテルに格安で宿泊できる!
ドーハ乗り継ぎではあるものの、1日以上滞在(ストップオーバー)する旅程の場合、追加料金なしで無料トランジットビザを取得できる上、高級4つ星ホテルに23米ドル(約2,500円程度)から宿泊できます。
3. 乗り継ぎ旅客限定の観光ツアーに参加できる!
カタール航空利用で短時間の乗り継ぎだったとしても、その時間を有効活用できる観光ツアーが用意されています。市内観光ツアーなら75カタール・リヤル(約2,300円程度)、砂漠ツアーは750カタール・リヤル(約23,000円程度)からと、一般ツアーより格安で申し込むことができます。
このようなサービスもあってか、ヨーロッパやアフリカへの乗り継ぎは、ドーハ経由を希望する旅行者が多くなっています。
カタール航空の「プリビレッジクラブ」とは?カタール航空のマイルの貯め方
カタール航空には、「プリビレッジクラブ」という、飛行機のマイルを貯められる制度があります。
マイルは、ショッピングで貯められるポイントの飛行機バージョンのようなもの。日系航空会社の場合、JALには「JALマイレージバンク(JMB)」、ANAには「ANAマイレージクラブ(AMC)」があり、それぞれ独自施策として、会員に様々なサービスを提供しています。
飛行機に乗って貯める「搭乗マイル」や、クレジットカードを利用して貯まったポイントをマイルに交換する「ショッピングマイル」を貯めることができ、貯まったマイルは無料の特典航空券に交換することができます。それ以外に、提携している企業のサービスにマイルを利用することもできます。
カタール航空のマイルを貯めるならJALかブリティッシュ・エアウェイズで貯めよう
日本在住の場合、実はプリビレッジクラブへの入会はあまりお勧めできません。
もちろん日本人でも、プリビレッジクラブに登録し、Qマイルをメインで貯めることは可能です。
しかし貯められるマイル数の割に特典航空券へのマイル換算率が全体的に高く、JAL・BA特典に比べても、どの路線も10,000マイルほど高く設定されています。
さらに、Qマイルを使ったアップグレードもカタール航空運行便に限定されていたり、その内ワンワールドを脱退するという噂もあったりと、あえて今カタール航空のマイレージクラブに入会しマイルを貯めるというのは、あまり現実的ではないな〜というのが本音です。
でもせっかくカタール航空に搭乗するのであれば、搭乗マイルをもれなく貯めたいですよね!
そこでオススメは、カタール航空と同じく「ワンワールド」アライアンスに加盟している、JALまたはBAのどちらかのマイレージに、カタール航空の搭乗マイルを積算する方法です。
積算方法はとっても簡単!
カタール航空に搭乗する際、搭乗時にJALの「JALマイレージバンク」か、BAの「エグゼクティブクラブ」のマイレージ会員番号を登録しておくだけです。
搭乗後に、カタール航空がJALまたはBAにマイルを自動積算してくれるので、とっても楽チンです。
万が一、搭乗時にマイル積算の申し込みを忘れていても、それぞれ貯めたいマイレージクラブの会員登録が搭乗時までに完了していれば、事後登録を依頼することも可能です。
カタール航空へ搭乗した時のマイル計算方法は?
カタール航空に搭乗時、JALまたはBAで貯められるマイル(=フライトマイル)は、各航空会社によって異なります。
フライトマイル=搭乗区間の区間マイル×利用運賃のマイル積算率です。
マイルという名称ですが、JALは「JALマイル」と呼ばれる一方、BAのマイルは正確には「Avios」と呼ばれています。
今回は便宜上、どちらも「マイル」という呼び方で統一しています。
JAL・ブリティッシュエアウェイズ(BA)|マイルはどれだけ貯まる?
<JALの場合>
運賃 | 積算率 | 対象予約クラス |
---|---|---|
ファースト | 150% | F,P,A |
ビジネス | 125% | J,C,D,I,R |
エコノミー普通 | 100% | Y,B,H |
エコノミー特別1 | 50% | K,M |
エコノミー特別運賃2 | 30% | L,V,S,N,Q,G |
※上記以外の予約クラスでの予約は、マイル積算対象外
※予約クラスは、下に行くほど最安運賃
<BAの場合>
運賃 | 積算率 | 対象予約クラス |
---|---|---|
ファースト | 150% | F,P,A |
ビジネス | 125% | J,C,D,I,R |
エコノミー、フレキシブル | 100% | Y,B,H |
エコノミー、低価格 | 50% | K,M,L,V,S,N,Q |
エコノミー最安値 | 25% | T,O,W,G |
※上記以外の予約クラスでの予約は、マイル積算対象外
※予約クラスは、右に行くほど最安運賃
ここで注目すべきポイントは、JALとBAの積算率の違いです。
日本でHISや予約サイトなどで航空券を手配する場合、L,V,S,N,Q,T,O,Wの低価格運賃が一番よく販売されています。
もし、「S」という予約クラス料金で予約し、JALでマイルを貯める場合、区間マイルの30%しか貯めることができませんが、BAの場合50%貯めることができます。
またもし「W」という予約クラス料金だった場合、JALではマイルを貯めることができませんが、BAであれば25%の区間マイルを貯めることが可能です。
例えば、東京–ドーハ間の区間マイル数は5,143マイルですが、「S」の予約クラスなら、JALだと1,543マイル(30%)、BAなら2,572マイル(50%)貯まる計算となります。
同じ予約クラスでも航空会社によって積算率が変わるので、予約時にはチェック必須ですよ!
JALとブリティッシュ・エアウェイズにはそれぞれメリットがある
続いて貯めたマイルをどれくらい利用すれば、マイルを使った特典航空券で旅行することが可能かチェックしていきましょう。(特典航空券の場合、マイルに加えて、燃油サーチャージや空港使用料が別途かかります。)
東京から出発する際の必要マイル数 早見表(往復エコノミークラス)
まずは、東京から出発する際に必要となるマイル数をチェックしていきましょう。航空会社は注意書きがあるもの以外、全てJALを想定しています。
区間 | JAL | BA |
---|---|---|
東京―大阪 | 10,000 | 12,000 |
東京―札幌 | 12,000 | 12,000 |
東京―沖縄 | 12,000 | 18,000 |
東京―香港 | 20,000~134,000 | 22,000 |
東京―シンガポール | 24,000~148,000 | 41,500 |
東京―ドーハ | 50,000 (カタール航空利用) |
51,500(カタール航空利用) |
東京―ロンドン | 45,000~282,000 | 49,500(BA利用)または、62,000 |
ドーハから出発する際の必要マイル数 早見表(往復エコノミークラス)
続いて、ドーハからカタール航空で搭乗する際のマイル数をチェックしていきましょう。
区間 | JAL | BA |
---|---|---|
ドーハ–ロンドン | 45,000 | 41,500 |
ドーハ–バルセロナ | 45,000 | 41,500 |
ドーハ–フランクフルト | 37,000 | 26,000 |
★ここがポイント★
JAL利用の場合、カタール航空運航便で、東京(日本)発カタール行きの特典航空券あれば、BAよりもマイル数が少なく旅行することができます。
しかしJALマイルは基本的に変動型のため、JAL運航便については、混雑していない時期はマイル数が少なく、混雑時期はマイル数が多くかかるという側面があります。
一方BAは、カタール航空運航便で、カタール発ヨーロッパ方面行きの場合、JALよりマイル数が少なく設定されています。
そのためカタール航空でのヨーロッパ方面への特典航空券は、BAを利用した方が良さそうです。
日本発JAL運航便については、全体的にマイル数が高めに設定されているため、JALの混雑時期以外はオススメできません。
JALとブリティッシュ・エアウェイズのマイルが貯まるオススメカード3選
ここからは、JALでもBAでも、どちらも効率よくマイルを貯められるカードをご紹介していきます。
両方貯める!Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
JALマイルとBAマイル(Avios)の両方を貯めたい方には、「Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード」(通称マリオットプレミアムAMEX)がオススメです。
年会費は49,500円と少々高額です。しかし、マリオット・ボンヴォイのゴールドエリート会員として毎年高級ホテルに無料宿泊できたり、ホテルでVIP待遇されるなど、年会費に見合う会員特典が提供されています。
マリオットプレミアムAMEXは、カード利用額100円=3マリオット・ボンヴォイポイントが貯まります。さらに入会後3ヶ月以内に30万円以上利用すると、39,000ボーナスポイントがもらえます。貯まったポイントは、3ポイント=1マイルとしてJALやBAのマイルへ交換することができる上、40を超える航空会社のマイルに交換することも可能です。
一番のメリットは、カードを利用し続ける限りポイントの有効期限がない点です。JALやBAのマイルには3年間の有効期限がありますので、ポイントをゆっくり貯めて、必要な時にJALやBAの特典航空券に交換する方法がオススメです。
JALマイルをメインで貯めるなら!JALアメリカン・エキスプレス CLUB−Aゴールドカード
JALアメリカン・エキスプレス CLUB−Aゴールドカード(通称JALアメックスCLUB-Aゴールド)は、「JAL国内線での出張が多く、JALマイルがしっかり貯まるのに、クレジットカード年会費を抑えられる」そんなカードをお探しの方にオススメの一枚です。
JALアメックスCLUB−Aゴールドの年会費は、20,900円とJALカードの他ブランドよりも高めです。
しかし、本家アメリカン・エキスプレス・カードのゴールドカードの年会費が31,900円であることを考えると、1万円お得にアメックスゴールドを保有することができる上、国内空港ラウンジを無料で利用できたり、入会搭乗ボーナス=5,000マイル、翌年度以降初回搭乗ボーナス=2,000マイルがもらえるなど、年会費以上の特典を受けることができます。
お買い物で貯められるマイル数は、通常CLUBーAゴールドカード利用100円=1マイルですが、JALの航空券を購入時には、100円=2マイルと2倍マイルを貯めることが可能です。
JALの搭乗機会が多いのであれば、マイルがドンドン貯まるカードとしてオススメです。
BAで貯めるなら!アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード
アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード(通称スカイトラベラーカード)は、年会費11,000円でアメックスを保有することができる、旅行好きの方にオススメのカードです。
「スカイトラベラー」と呼ばれる理由は、旅行に特化したクレジットカードだからです。スカイトラベラーでBAやJALなど提携航空会社26社の航空券を購入すると、貯まるポイントが通常100円=1ポイントのところ、3倍の100円=3ポイントとなり、ポイントが貯めやすい仕組みとなっています。
入会後にもらえるボーナスポイントも充実しており、入会するだけでもれなく3,000ポイント、翌年度以降継続するだけで1,000ポイントをもらえる上、カード入会1年以内に提携航空会社の航空券を購入するだけで、初回購入時に5,000ボーナスポイントをもらうことができます。
ただ注意したいポイントは、「航空券購入でポイントが3倍になる提携航空会社」と「貯めたポイントをマイルに交換できる提携航空会社」のうち、両方提携している航空会社が少ないという点です。
JALは航空券購入でポイントが3倍になりますが、マイル交換はできません。一方、BAはどちらも対象となっています。
ポイントの有効期限は無期限なので、初回航空券はJALで購入しボーナスポイントをもらって、ポイントが貯まったところでBAの特典航空券に交換する方法という方法がオススメです。
まとめ
カタール航空は、プリビレッジクラブでマイルを貯めて特典航空券に交換することは難しいですが、JALやBAをうまく利用して、特典航空券でお得に利用することが可能です。
季節によって、JALのマイル数とBAのマイル数に大きな差が生じる場合がありますので、行きたい時期を明確にして、それぞれの航空会社のHPをチェックすると、より少ないマイルで旅行を楽しむことができます。
ぜひ今回ご紹介したクレジットカードを利用して、中東へのマイル旅行を計画してみてくださいね!